JBUG(Japan Backlog User Group)は、ヌーラボさんのプロジェクト管理ツールであるBacklogのユーザを中心としたコミュニティなのですが、単純にBacklogだけではなく、より良いプロジェクト管理やタスク管理の仕方など、さまざまな分野に視野を広げて、プロジェクト管理を民主化できるようにしよう! という目的で活動しています。
最近はもっぱらオンラインでの勉強会が主体となっていますが、逆にオンラインになったことで、物理的な距離を超えてさまざまな場所の勉強会に参加することが可能になりました。
今回は、「JBUG広島 #9 x Agile Japan HIROSHIMA」ということで、Agile Japan HIROSHIMAさんとの共催という形でオンラインで勉強会が開催されたので、ちょっとここのところ本業の関係でサボり気味だったのですが、久しぶりに参加することができました。
敵は敵の顔をしては向かって来ない(福井 桂太さん)
何か新しいことを始めようとする時には、組織の中にいる「抵抗勢力」と1対1で勝負をするのではなく、たとえ劣勢でもいいから公開の場でやりとりをしていくのがいいというお話。
もちろん「抵抗勢力」側の人も正論をぶつけてくるんだけれども、お互いに正論をぶつけ合ってもなかなか幸せになれるとは限らないんですよね。なので、賛成派4割を作らなくても、あえて劣勢派側に回ってオープンに議論を重ねていく方が、結果としてはみんな幸せに新しい物事が進んでいくんだよね、っていうことを感じました。
やさしいBacklogの使い方(待島 亘さん)
クライアントさんに向けてBacklogを使ってもらう際に、こういう形で導入していくといいよというベストプラクティスに関するお話。
Backlogを快適に使用してもらうためのエッセンスが満遍なくお話の中で散りばめられているだけでなく、それをわかりやすくまとめてくれているスライドがとても素晴らしかったです。きっと、待島さん、相当Backlogの良さを理解されていて、理解されているがゆえにとてもやさしい解説ができているのではないかというところが素晴らしかったです。穏やかなお話の仕方がそれに相乗効果をもたらしてくれたというか。とても眼福なお話でした。
「google/zx」と「Backlog API」を組み合わせたJavaScriptのプログラムからのBacklog操作(豊田 陽介さん)
Backlog APIをうまく用いて、Backlogに関する操作を自動化していこうというTipsに関するお話。
Backlog APIは以前から気になっていたのですが、なかなか使う機会がないまま時間だけが過ぎていったという経験を持っているので、Node.jsや、google/zxを用いて簡単に実装ができるということをわかりやすく解説していただき、これなら自分も実装できるかも! という良いヒントになりました。これAWS Lambdaを使っても十分に何か実装できると思うので、ぜひ実装してこのBlog上でこんなの作ってみたというのをFBしてみたいですね。
小学生がBacklogのプロジェクト管理を参考にして、夢に一歩だけ近づけた話(吉田 彩さん)
Backlogの考え方やエッセンスを応用して、娘さんの学習に活用しているというお話。
正直、初めは娘さんがBacklogを実際に使うのかなというお話だと思ったんです。けれども実際に出てきたのはホワイトボード。なるほどホワイトボードを使ってタスクをコントロールしていくというのは、小学生でもできますし簡単に可視化できるのでいいですね。手段ではなく、あくまでも目的を明確にしてゴールに向かってやるべきことをこなしていこうというアイデアが純粋にすごいなぁと思いました。これうちの娘にも教えてあげたい。
アジャイルの心と未来の働き方(アリスター・コーバーンさん)
Agile Japan 2021の基調講演の中から、アリスター・コーバーンさんの講演を振り返るという内容だったのですが、これもまた素晴らしかったです。
アジャイルって、単純にソフトウェア開発に適用されるメソドロジーであるということに限らず、コラボレーションがとても大事であることとか、信頼関係とオーナーシップが大事だよということとか、これからVUCAの時代の中で仕事を進めていくにあたっての良いエッセンスを得られただけでなく、これから仕事を続けていくということそのものに対して大きな勇気をもらったような気がしました。可能であればこの基調講演の内容、何回か見直して身に染み込ませたいですね。
オンライン勉強会を通して得られる気づきの多さ
ひとつの組織の中でももちろんさまざまな人が働いているわけですけれども、やはり組織という単位ではあくまでもひとつなので、だんだん考え方がサイロ化してしまってなんだか行き詰まるなぁという状況が出てくるわけです。
そんな時に、今回のJBUG広島 #9 x Agile Japan HIROSHIMAにしてもそうなんですけれども、オンライン勉強会に参加すると途端に世界観が広がり、自分の仕事の仕方に対するたくさんの気づきやFBがいただけるんですよね。それがとても心地よいというか、私的探究心を深めていく上で本当に勉強になります。
改めて登壇者の皆さんと、JBUG広島やAgile Japan HIROSHIMAの運営を支えてくださっている皆さんに感謝です。