Amazon Web Services(AWS)をお使いの皆さん、認定資格とってますか?
かくいう私も、
- 2019年6月 AWS認定クラウドプラクティショナー(AWS CLF-C01)
- 2020年3月 AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(AWS SAA-C01)
- 2020年9月 AWS認定デベロッパー アソシエイト(AWS DVA-C01)
と取得していって、目下絶賛AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(AWS SAP-C01)の取得に向けて勉強を重ねていっているのですが、私がこれまでAWS認定資格を取得するにあたって、どのように勉強をしてきたのかを取りまとめてみたいと思います。
初めに注意書き
- このエントリーで記述している内容は、記述時点での最新の情報に基づきます。
- このエントリーで記述している内容は、必ずしもAWS認定資格への合格を保証するものではありません。
- このエントリーで記述している内容は、私の経験に基づくものであり、必ずしもAmazon Web Services Japan Inc.が保証している内容ではありません。もしも本エントリーの記述内容と、AWS公式の資料の内容に齟齬がある場合は、AWS公式の資料の内容を優先してください。
AWS認定資格を勉強する上での大前提 その1
すでにいくつかの資格を取得されている方にとっては何を今更、という内容かもしれませんが、これは絶対に明らかなので。
AWS Well-Architected Frameworkをまず最初に押さえること!
これをちゃんと最初に押さえておかないと、この先勉強を重ねていったとしても、いざ問題に触れた時に、この問題はどんなことを問われているのかよくわからないまま解くことになってしまいます。
AWS Well-Architected Frameworkとは、以下の「5本の柱」
- 優れた運用効率
- セキュリティ
- 信頼性
- パフォーマンス効率
- コスト最適化
から成っており、この「5本の柱」はAWS認定資格の勉強を開始した途端に、仮にどのような資格を取得するにしても必ずついて回ってきます。資格の難易度が上がれば上がるほど、この原則に立ち戻らないと、技術的なトピックスまでは理解できても、どれがベストプラクティスとして正解なのかわからなくなってきてしまう可能性があります。
AWS認定資格を勉強する上での大前提 その2
これは私の経験則に基づくことなのですが、
「これ知ってる」だけでは合格できない!
過去にOracleなどの資格は取ってきましたが、他のベンダー系の資格と、AWS認定資格が大きく違う点はここにあるんじゃないかと思っています。じゃあ何が違うのかというと、
知識の積み重ねをベースにして、どのようにすれば”AWS Well-Architected Framework”に基づいてより良いソリューションを導き出せるかが問われる。
という点です。
例えば、AWS SAA-C02のサンプル問題から、問題4を紐解いてみると、以下のようなポイントが浮かび上がってきます。
- Well Architected-Frameworkのうち、「セキュリティ」について問われている。
- 求められている要件ってなんだ?
- VPCがどういうサービスであるか?
- Public SubnetとPrivate Subnetの違いとは?
- EC2がどういうサービスであるか?
- NAT gatewayがどういうサービスであるか?
- NATインスタンスとNAT gatewayのメリットとデメリットは?
- AWSにおいてインターネットと通信する際にセキュリティを担保するためのベストプラクティスは?
と、これだけの要素が1問の中に凝縮されています。これがほぼほぼ75問続きます。だから必要なのは、単純にAWSで提供されている各サービスの仕様や特徴について理解しているだけではなく、それらを活用することによって、AWS Well-Architected Frameworkに基づいたベストプラクティスをどんな方法で導き出すことができるかを理解している必要があると認識しています。
具体的に何をしてきたか
まずは参考書の話。私は対象となる試験ごとに以下の書籍を数回繰り返し読んできました。
- AWS認定クラウドプラクティショナー (AWS CLF) 向け
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー (SBクリエイティブ)
- 私の場合はこの参考書を2周くらい読んで全体像を理解し、合格しました。
- AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト (AWS SAA) 向け
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト (SBクリエイティブ)
- 改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 (インプレス)
- 一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト (秀和システム)
- 上から下の順で読み進めました。書籍ごとに解説している切り口が違うので、それぞれの良いところを取り入れていった感じです。直前対策として一番下の書籍を購入。最終的にはこの書籍を最後に読み通したことが合格の決め手になったような気がします。
次に、AWS公式のドキュメントの話。いくら参考を書を読んで試験対策したとしても、網羅されていない部分がいくつもあるので、AWS公式の以下のドキュメント群には、参考書で掘り下げできなかった領域を中心に読んでいくのが良いのではないかと思います。
- AWSドキュメント: 各サービスの仕様やリファレンスを知るには絶対に通るところ
- AWS サービス別資料: いわゆるBlackBelt。一つのサービスを掘り下げるためにも大事
もちろん、個人でAWSアカウントを取得して、出題対象となっているサービスをマネージメントコンソールで触っていったのですが、無料対象期間ならともかくとしても、Elastic IPを使うようなサービスになるとコストをセーブすることが結構大変になってくるのと、構成の概要をダイヤグラムで掴んでいくことが大事になってきたので、独自の取り組みとしては、Cacooを使って、気になった構成の論理構成図はできるだけ描くようにしていました。もしもCacooが使えなければ、「AWS アーキテクチャアイコン」を使って好きなツールで論理構成図を書くのもありだと思います。
AWS認定デベロッパー アソシエイトを受ける頃になってから、学習ソースが徐々に足りなくなってきたこともあり、Web問題集に手を出すようになったのですが、正直個人的にはUdemyはなかなか辛かったですね。リファレンスレベルまで理解していく上ではいいのかもしれないですが、逆に重箱の隅すぎて自信を無くしてしまうことしばし。なので、問題集に関しては最終的には「AWS WEB問題集で学習しよう」に落ち着きました。
学習していく上での要点の整理に関しては、個人的には紙に書いてまとめるよりも、デジタルな環境でリポジトリを作っておきたかったので、「Day One」というアプリケーションを活用してインプットした内容を取りまとめてアウトプットするようにしていました。
個人的にはこういった感じでしょうか。
前述の通り、現在はAWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナルの取得に向けて、上記で書いたような内容を総動員して学習を進めているわけですが、はてさてそうなるか。その結果は別のエントリーで明らかになるかと思います。
こういった学習法はいろいろな方が公開されているので、それらを参考にしながら、自分にあった方法をカスタマイズしながら採用していけばいいかなと思います。私も実際に様々な方の学習法を参考にさせていただきましたので、その感謝も含めて、シェアしたいと思います。