在宅勤務下で気づいたこと

はじめに

この記事は #Backlog アドベントカレンダー 2020 By #JBUG の、2020/12/15分の記事として執筆しています。

激動の2020年が終わろうとしています。とにかく、コロナ、コロナで振り回された1年間でしたねぇ。私自身も4月から在宅勤務に入り、途中体調を崩して6月から7月にかけて、急性腎盂腎炎と急性細菌性前立腺炎で立て続けに入院したり、仕事量が激増して残業が立て込んだり、まぁ大変でした。

とはいえ時折仕事がきついなぁと思ったことはあれども、総じて楽しく仕事をすることができたのは、プロジェクトの皆さんのおかげだと思っています。感謝。

在宅勤務下でのコミュニケーションの取り方の悩み

半ば雪崩れ式に在宅勤務体制に移行したので、多くの会社がそうであるとおり、最初はいかにして業務上でのコミュニケーションをうまくとっていくかが試行錯誤の連続でした。仮想環境はハイパーバイザーが不足していて接続できなかったり、VPNにうまく繋がらなかったり、そんなこんなで勤務体系が早朝シフトしたりしていく中で、仕事を回していく中で誰にコンタクトを取ったり、急増するWeb会議の内容をどのようにして把握して誰がどんなボールを持つのか、ベストプラクティスとはいえないまでも、在宅勤務の環境下、限られたツールを駆使してどのようにしてコニュニケーションをとっていけばいいのかだいぶ悩んだものです。

その1: インプットとアウトプットは相変わらず必要

じゃあ、この環境下、どこぞの誰が何をしているんだろう? 何に困っているんだろう? その案件ちゃんと進んでいる? といったことを誰もが把握しやすくし、困りごとをできるだけ早く解決するためにどうすればいいかという話になってくるのですが、やはり

都度都度のインプットとアウトプットは絶対に必要」

ここに改めて気づきました。

オフラインで日常的にFace to Faceでのコミュニケーションをとりながら仕事をしていた時って、ある意味「雰囲気で仕事ができちゃっていた」んですよね。形には残らないけれども、どこぞの誰それさんと電話やメールで調整して、要件決めて、打ち合わせでこういう風にいきましょうって合意とって、案件進めていくみたいな。具体的なインプットやアウトプットがなくても、オーラルコミュニケーションでステークホルダーが合意取れれば案件は進むみたいな、そんな仕事の仕方をしていた人は実は多かったのではないかと思います。

ところが在宅勤務下になると当然物理的な距離というのは離れますから、簡単にオーラルコミュニケーションを取ることはできないし、Slackでぱぱっと決めたいことを書いてPostしたとしても、それは簡単にタイムラインとして流れていってしまうので、結局後から「あの話ってどうなったんでしたっけ?」っていうことになって、それを思い出すためのオーバーヘッドがかかってしまう。当然抜け漏れが出てくるわけだし、そこにもオーバーヘッドがかかってしまうわけです。まぁあまり効率的とはいえないですよね。

だからこそ、どういう形式でも構わないので、何か決め事をするためのインプットと、決まったことを明確に残すためのアウトプットの存在はものすごく意識するようになりました。

私の場合、AWSプラットフォームの構成設計に関わることが多いのですが、どういったアーキテクチャーを使って、どういった方式のもとで構成設計を進めていくのか、外部システムと連携するにあたってどういう方式をとればいいのか、口頭では「ああ、あんな感じね」と何となく合意ができるものの、「雰囲気でやってしまう」と後でそんなはずじゃなかったという認識齟齬が生まれるのは当たり前です。

だからこそ、もうとにかくインプットとしてこういうことを考えているという絵だったり要件リストと、認識合わせをした結果、こうなりましたよねという絵を描くようになりました。絵を描くのにも当然工数はかかるのですが、思い出しや抜け漏れのリカバリーにかかる工数に比べれば前向きの工数になると思っています。そういう意味でのインプットとアウトプットを重要視するようになったなぁという気づきがひとつ。

もうひとつのインプットとアウトプットとしては、「自分は今こういうことを考えている」「自分は今こんなことで困っている」「今日はここまでできた」というようなことを、積極的にSlackのチャンネル上にPostしていくこと。これは決め事ではないので、タイムラインとして流れていってもいいものですが、あ、この人はこういうことになっているんだなという気づきには少なくともなるわけで、ある意味これもインプットとアウトプットなのです。ビジネスチャットなので、もしかしたら五月蝿いなと思われるかもしれませんが、多少五月蝿いくらいが丁度いいんじゃないかと思っています。とにかく可視化させて解決の糸口を引き出していかないと、結局あなたは何をしている人ぞ、ということになってしまい、物事を解決させるためのコミュニケーションそのものを生み出せなくなってしまうんです。

小さなことかもしれないけれども、こういった細かなインプットとアウトプットを積み重ねていくことが、在宅勤務においてもコニュニケーションを途切れさせないためのひとつの工夫だと思っています。

その2: ストックとフローを意識すること

インプットとアウトプットが出せるようになった次の瞬間考えたことが、

「物事の見せ方とか共有の仕方を、ストックとして残しておくべきか、フローとして残しておくべきか」

ということでした。

例えばWeb会議での議事録。オフライン時代はプロジェクト内の会議での議事録を残すという文化があまり浸透していなくて、各自出席者のローカルに、自分のタスクを進めるにあたって必要なことを残しておく、というやり方が主流でした。そもそもの仕事のやり方としてどうなのよ? という見方もできるんですが、そういうやり方でもある程度仕事が回っていたんですよね、不思議なことに。

ところがWeb会議が当たり前のようになってくると、誰がどのボールを持つべきかというのは雰囲気からは伝わらなくなってきます。発せられる言葉の中から、誰から誰に対してこういうことをお願いしたいということって、明確に主語と述語として伝えなければ、オンラインではなかなか伝わらないわけです。だからこそきちんとストックとして記録をしておかないと、前述の通り、思い出しと抜け漏れのリカバリーに繋がってしまう。

それを防ぐためにも、自主的に議事の中で大事だと思った部分についてはSlackのチャンネル上に議事メモとしてPostしておくようにしていたのですが、ストックだと思っていたものが、検索性の問題もあって結局はフローになってしまい、あれあの時の打ち合わせの宿題って何が残っていたっけ、ということになってしまったことがありました。これではいかんなと。

ひとまずの解決策として、Backlogを使っている人であればご存知の通り、Wikiがセットで使えるようになっているのですが、検索性諸々調べてみた上で、これからは全てWikiに残していこうと。もともとプロジェクトとしてBacklogはタスク管理に使いましょうということでようやく軌道に乗せていくことができつつあったので、Backlog活用第2弾です。簡単にテンプレートと使い方だけハンズオンして、いきなりローンチという流れに。マークダウンの方式は後からじきに慣れてくれればいいや、ということで、とにかく情報を貯めておくためのストックを作ることだけを意識しました。

私たちの場合はたまたま手元にBacklogというツールがあり、そこでアウトプットをストックして共有するという手段を見出したわけですが、実はツールは別にBacklogではなくてもよくて、Redmineでもいいし、confluenceでもいいんです。大事なのは、共有する目的と方針が決まっていること。何をストックしておくべきか、何かふとした時に、すぐにストックされた情報に迅速にアクセスできるかが重要。

そんなわけで、こういう状況であるからこそ、余計にストックとフローを大事にしなければいけないなということを強く意識するようになりました。

余談

余談というか何というか。

12/5〜12/6の間、ヌーラボさん主催のNulab Conference 2020 〜Nu Normal〜がオンラインで行われたのですが、これをどうしても福岡で聴きたい! と思い、サクッと航空券をとって福岡へ飛びました。

聴講を通して一番強く感じたのは、目の前にある課題をポジティブな方向で解決して、その結果をアウトプットして共有することがいかに大切なことなのか、それをきちんと実践できる組織の、組織としてのあり方の素晴らしさでした。

こういったカンファレンスでありがちなのは、どうだ自分のところのモノづくりすごいだとというドヤァ感だったりするのですが、そういう感覚が全然ない、聴講者との目線が同じであることなのです。そして、SREチームの方のセッションにとても注目していたのですが、モノシリックな仕組みをマイクロサービス化していく過程での悩みや試行錯誤を余すことなく教えてくださったこと、そしてそこから生まれた疑問をリアルタイムにFBしてくださったこと。

同じエンジニアリングに携わるものとして、相互の理解を深める場としてテクニカルな課題を解決する方法をリアルタイムに共有する場を設けてくださったことに、とても感謝しています。これだからJBUGerはやめられないというか、冥利に尽きるというか、ヌーラボさんがさらに大好きになりました。

こういう、インプットとアウトプットの場を自分のプロジェクトでもできるようになるといいな。これからもひとりのエンジニアとして、

  • インプットとアウトプットを引き続き意識していくこと
  • ストックとフローの違いを考えながら、ストックできるものに対しては積極的にストックしていくこと

を忘れずに、このコロナ禍での在宅勤務体制を乗り切っていきたいと考えています。

vlayusuke について

Violaを弾く。千葉県の東の端の方にある街のオーケストラで活動中。 好きな街は、Berlin、München、Wien、Barcelona、福岡、神戸、芦屋、金沢、横浜。
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