腎盂腎炎で入院していた話

これまで入院なんていうものには全くと言っていいほど無縁だったのですが、6/1(月)〜6/12(金)まで、腎盂腎炎という病気で緊急入院していました。その記録です。

そもそものきっかけ:

これまでの何回かの投稿で書いている通り、多分に漏れず私も在宅勤務に移行していて、当初は慣れないながらも卒なく勤務をこなしていたのですが、今にして思えば、5月の下旬あたりから体のキレの悪さというか、ちょっとした違和感は感じていたんですよね。それでも発熱したりとか、体調不良を自覚するほどではなかったので、普通に仕事はしていたわけです。

ことの発端は5/31(日)で、その日はちょっと外出する用事があって午前中から電車でお出かけした後、午後の早々には家に帰ってきていたのですが、帰路の途中からどうも熱っぽいような感じを抱いていました。疲れから来ているのかなぁと思いつつも、とりあえず帰宅して休息していたものの、熱っぽさはどんどんひどくなり、実際に体温も上がっているような気がしていた上に、下半身の節々が傷み始めたので、これはどうもおかしいぞと16時すぎに体温を測ってみたら、いきなり38.6度。びっくりです。

まず疑ったのはやはり新型コロナウィルス感染の可能性。ただ、ほとんど外出をせず、家に篭りっきりの状態だったのと、息苦しさや咳の症状は全くなかったので、これは本当に新型コロナウィルス感染の要件に当てはまるのだろうか。。。ということは感じていました。この時点での自覚症状は、

  • 発熱(38.6度〜38.8度)
  • インフルエンザのような下半身の関節の痛み
  • 排尿困難

という状態。実は太字で示したような症状が、後々状況を大きく変えることになります。

緊急入院:

ひとまずこの日は日曜日だったこともあり一旦市販の総合感冒薬を飲みながら、熱が下がるのではないかということを期待しつつ就寝。翌日に保健所に相談してみることにしました。

で、明けて6/1(月)。朝一番で熱を計測してみたところ、37.6度。服薬した総合感冒薬の効果が若干あったのかもしれませんが、それでも熱が高いことには変わりがないので、朝イチで地元の保健所に電話をして、現在の一通りの症状と経過、過去2週間に渡航歴や濃厚接触がないことを伝えると、保健所の方からの指示は、

かかりつけのお医者さんに一般受診で診察を受けてください。

とのこと。なので、事前にかかりつけ医のところに電話をして、クラクラする中をえっちらおっちら行ったわけです。

もちろん発熱症状があるので簡単にはかかりつけ医の中には入れられてもらえず、インターホンを押して要件を伝えてから20分くらい外で待たされる羽目に。マスクをしているから当然息苦しいし、雨が降り始める寸前の状態だったのでやたら蒸し暑いし、徐々に貧血のような状態になってきました。

それでもようやく玄関に入れてもらえたのですが、そこで登場したのが簡易フェイスシールド。いやもちろん目的はよくわかっているし、仮に感染していたら迷惑をかけてしまいかねないので、ガウンを羽織って簡易フェイスシールドを頭から被りました。その間にも貧血症状はまずます酷くなっていくばかり。しかも診察室に入れてもらえず、その場で問診が始まったようなのですが、時すでに遅し。いつの間にか気を失っていたようです

ふと気がついたときには看護師さんが必死で私の名前を呼びかける声と、なんか玄関でドタバタしている音が遠くから聞こえてきました。どうも気を失っていた時間は1分くらいで、目は白目を向いていたらしい。。。

もうその時点で救急搬送の手配はなされていたようで、看護師さんの問いかけにやっとの思いで答えている最中に救急車到着。これが思えば大きな転換点というか、後日的確な判断だったと思わせてくれるような状況になってくれていました。

救急隊員の方のバイタルチェックや問診が一通り終わった後で、数年前にお世話になったことのある総合病院への受け入れが決まり、10分ほどして病院に到着。その時点ではすでに大分意識もしっかり戻ってきていて、病院の救急担当の方の受け答えもしっかりできていました。速攻で点滴が繋がれて、続けて様々な検査が行われます。ここで担当してくださった先生が、のちの主治医になるわけですが、血液検査が終わった段階で、CTをとりましょうとおっしゃるわけです。しかも腹部CT。ん? なんで腹部CT?

とはいえこちらにはいちいち質問をしている余裕はないのでもうなすがままの状態で、ベットに乗せられたままCT室へ直行して腹部CT、それから立て続けに尿検査。本人は何が起こっているのか全くわかりません。ただ、もうこの時点で主治医の先生は私の病気が新型コロナウィルス感染症でもインフルエンザでもなく、他のなんらかの感染症にかかっていることの算段はついていたようです。

で、尿検査の結果が出て、こちらも大分落ち着いたところで主治医の先生から言われた所見は、

この年齢の男性にしては珍しいんですが、腎盂腎炎ですね。もう少し時間が遅かったら大変なことになっていたかもしれません、ある意味ラッキーですね。

腎盂腎炎、なんか聞いたことのあるような、ないような。。。

病気の内容を素人が文章化しようとすると、あらぬ誤解を招いてしまうことがあるので、専門の文献を紐解いていただきたいのですが、先生曰く、腎盂腎炎というのは治すこと自体はあまり難しくないのですが、何かの拍子で放っておいてしまうと、敗血症のような致死率の高い病気に発展するそうで、非常に危ない病気とのこと。なので、きっかけはきっかけといえ、救急搬送されたのはある意味ではラッキーだったということになります。

そんなわけで緊急入院の手続きが物凄い速さで行われ、人生初の病院での治療・療養生活が始まったのでした。

治療・療養生活:

こういう時って、できるだけメモをとって記録に残しておこうとするのが私のポリシーなのですが、6/1(月)〜6/3(火)までの記録は全く残っていません。いや正確には血液検査や尿検査のデータを後日先生からいただいたのですが、まぁお見せするものではないですし、こちらもとにかく高熱でしんどくて記録をとっているどころではありませんでした。

はっきりと記憶に残っているのは、主治医の先生と、尿道にカテーテルを入れるか入れないかという話をしていたことで、カテーテルを入れるときの痛みの話は前々から耳にしていたので、入れなくてもなんとかなりませんかねぇ、ということを私からは話していたようなのですが、泌尿器科の先生の鶴の一声で、入れなきゃダメ! ということに。この件については多くは語りません。特に男性の方には、カテーテルを入れるときの状況を察してください、としか言えません。。。

ですが、カテーテルを入れ、膀胱に溜まった尿を全て強制的に排出させて、抗生剤(抗菌剤)の点滴投与を一通り終えた瞬間から、嘘のように高熱が下がっていくのにはびっくりしました。入院時で38.8度あった発熱が一気に37.1度にまで下がりました。

ここからは、ひたすら点滴治療を受け、尿の排出を改善するために1日2リットル〜3リットルのお水やらスポーツドリンクやらを飲みまくる毎日でした。発熱は36度台後半から37度台前半を推移していたのが、徐々に平熱に。その間に、入院当初に採取した尿を培養し、腎盂腎炎を引き起こしていた原因となっていた菌が

Escherichia coli

という種類の大腸菌の一種であることを特定。それを潰すための抗生剤に切り替えてさらに点滴治療が続きました。

色々と管には繋がっていたものの、必要最低限の移動と、なんと言っても病院食が普通食だったので、(おいしくないという前評判はあったものの)意外と食事もまともにとれました。ただし外来の患者さんが集まる1階への移動だけは厳しく制限され、代わりに散歩がわりに屋上庭園を軽く散歩する、というような感じでした。

仕事のことも多少は気になったのですが、たまにメッセージをチェックして、本当にまずそうなところだけツッコミを入れておく程度で、仕事は基本的に切り離し、とにかく療養することに専念をしていました。

カテーテルが身体から切り離されたのは6/9(火)の午後。これはこれで一悶着があったのですが、ここに書くほどのことでもないので、親しい人に笑い話として話す程度にします。ここで書けるとすれば、カテーテルが切り離されたときに得られた自由ほど嬉しいものはなかった、といったところでしょうか。

6/11(木)の血液検査で、血中の炎症度合いが平均値まで戻っていることを確認できたため、主治医の先生から退院の最終的な許可をいただき、6/12(金)のお昼に無事に退院。こうして2週間弱に及ぶ腎盂腎炎での入院は終わりました。

入院して感じたこと:

これだけの本格的な入院生活は初めてだったわけですが、主治医の先生はもちろんのこと、看護師の皆さんの丁寧な対応と親身な処置には本当に感動しました。病院って、もっとギスギスした環境なのではないかと当初は思っていたのですが、いざ入院してみると全然違います。自分が身体的に弱い立場になってしまったという、劣等感というわけではないけれども、やり場のない寂しさや情けなさのような気持ちを何も言わずとも汲んで下さっていて、気軽に声をかけてくださるだけでなく、必要な処置はしっかりとしてくださる。丁度4月に入局したばかりの新人さんも来てくださったのですが、処置の一つ一つに一生懸命さが伝わってきて、ありがたさの方が先行して不安感は全く感じませんでした。

たまたまコロナ禍ということで医療従事者の方達の大変な声は耳にしていましたが、皆さん本当にプロだと思います。慣れない入院生活の中で心強さを与えてくださったのは、主治医の先生と看護師さんのおかげだと思っています。本当に精神的にも身体的にも助けられました。

それから、家族のサポートも含めて、やっぱり人間一人では生きていけないんだなぁということも同時に強く感じました。仕事の忙しい合間を見て面会に来てくれた妻や、寂しいからと病院に足を運んでくれた娘にも、本当に感謝をしています。自分が大黒柱だ、なんて独りよがりを言ってはいられないものだなと思いました。家族の力って不思議です。

今回はいろいろなタイミングが重なって、危ない病気を無事に回避することができ、健康にもいい加減にちゃんと気をつけなければいけないなということを痛感させられました。一つの入院記録ではありますが、この記録がどなたかの参考になれば幸いです。

謝辞:

今回の入院にあたり、適切かつ親身な治療を施してくださった、千葉県済生会習志野病院 総合内科 井出先生、並びに入院生活全般をサポートしてくださった4F西病棟の看護師の皆様に、心から感謝いたします。本当にありがとうございました。

vlayusuke について

Violaを弾く。千葉県の東の端の方にある街のオーケストラで活動中。 好きな街は、Berlin、München、Wien、Barcelona、福岡、神戸、芦屋、金沢、横浜。
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