脇田もなり生誕祭@Vivid Sound Studio

さて、何から書き始めればいいのやら。とにかく書いていきましょう。

まず、改めて脇田もなりさんを知ったきっかけから。

2014/2/23の代官山LOOPでのライブに、ほとんど事前の情報を仕入れていない状態で聴きにいき、ライブの後、同行した人から「誰が気になりました?」と問われて、「白いセーターのボブの子が気になりました」という風に答えたことははっきりと覚えています。つまりその時点で彼女の名前すら知らなかった、そこがまぎれもなく自分にとってのスタートラインになります。

あの世界って、古参と新参という経験値の違いがあるので、古参の人のことを思うと、感じた印象をなかなか書きものには出しにくいなぁという気持ちは正直ありました。だってそれまで彼女達をファンという立場で支えてきてくれたわけですから。そこは敬意を払いつつ、書いていこうと思います。

脇田もなりさん

生誕祭ライブで歌う脇田もなりさんの、ふとした表情

僕は曲がりなりにも、下手くそながらもViolaという楽器を通じて音楽を続けてきているので、「歌が好き」とか「音楽が楽しい」っていうことを口に出すことって、結構勇気がいることだったりすると思っています。演奏とかライブとかって、ある意味結果というか作品みたいなもので、その裏にはもちろん到るまでの道のりがあるわけで。そんなこと言われなくても分かっているよってツッコミを大量に喰らうくらいに当然のことなのですが、その道のりのことを考えると、音楽を歌ったり演奏したりすることを「好き」とか「楽しい」ということって、すごく純粋な表現だけれどもすごく重くて、なかなか言うことが難しい。

なので、「好き」「楽しい」と言う意味の表現を、素直に歌や言葉で表したことに対して、すごいなと思いました。

「生誕祭」と名付けられたイベントに行くことが初めてだったので、どういう展開になるのかなと思っていたのですが、既に発売・公開されている楽曲から、ソロデビュー後の活動の足跡を、久保田泰平さんと振り返りながらの対談を挟んで、アコースティックな形式でのカヴァーを4曲披露し、2017/2/15に発売される”赤いスカート”と、ライヴ中心の形式。お祭りというよりも、22歳になった彼女の今の姿をしっかり観せてくれる充実した内容でした。

僕のようなクラシック界隈の人(アマチュアですけれども)にとって、楽曲を演奏することって、言わば作曲家による作品のカヴァーを続けているようなものと言えると思います。譜面に書かれている作曲家の指示、例えばAdagioとかAndante con motoとかの原則を守りつつ、指揮者や演奏者の解釈によって自由度を生み出しているわけです。自分の曲を自分の解釈の中で自由に演奏できることって、多くはないわけです。

クラシック以外のジャンルには、自分の持ち曲を自由に表現できるのはもちろん、他のアーティストの作品を自由にカヴァーすることができるという強みがあります。脇田もなりさんはアコースティック・ライヴの冒頭で

私は17歳で歌い始めて、楽曲にはずっと恵まれてきたんですけれども、歌唱で勝負したことは一度もありませんでした。

という前置きをしました。そこから始まった4曲のカヴァーは、思わずじっと聴きいらずにはいられないものでした。勝負しているなと。今の脇田もなり像をしっかり観させていただきました。自由で、伸びやかで、芯があって、言葉にならない何かを訴えかけてくれるようなものがあって。

あ、完全に解き放たれたんだな。と思いました。「脇田もなり」の世界を自由に表現してくれているなと。

きっと、本当に「楽しくて」「歌うことが好き」なんだな。

そんな、この先どこまで伸びていくかわからない現在進行形の姿を、2時間半という時間の流れの中で体感できたことがすごく嬉しかったです。

新しい地平線に立って、彼女の良さを見出してくれる環境と出会って、良いスタートを切って、そこから自分の歌いたい歌の世界をどんどん開拓していってほしいし、きっと今の彼女のモチベーションは、本当にどんどん開拓していっちゃうのかもしれない。頑張ってついていかないと取り残されそうなくらい。

いや、なんだろう、嬉しい。本当に嬉しい。

vlayusuke について

Violaを弾く。千葉県の東の端の方にある街のオーケストラで活動中。 好きな街は、Berlin、München、Wien、Barcelona、福岡、神戸、芦屋、金沢、横浜。
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